アーユルヴェーダでは、食べ物には6つの味があるとしています。

一回の食事で、6つの味すべてを摂ると
消化できる分だけを適量食べて(食べ過ぎを防ぎ)
満足感が得られやすいと言われています。

 

甘・酸・塩・辛・苦・渋の6味


甘い

酸っぱい

辛い

苦い

渋い


それぞれ、特定の作用があるとしています。

 

 

甘い Madhura    ヴァータ↓ ピッタ↓ カパ↑


作用:食事に満足感を与える、滋養を与える、体力をつける、気持ちが落ち着く。


食べ物:米、小麦、砂糖、サツマイモ、ココナッツ、トウモロコシ、よく熟した果物などなど。
糖分・炭水化物が多い食べ物とざっくり思っていてください。
 

アーユルヴェーダ 味 甘い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

体力が多くないヴァータタイプは、甘い味の食べ物は必要です。
糖質制限ダイエットが効くのは、重たい性質のカパを著しく減らすからです。

ですが、カパを精製して生まれるオージャスも減らしてしまいます。

糖質制限ダイエットは、体力があって強い消化力のある
カパ・ピッタ、ピッタ・カパタイプには向いていると思いますが
ヴァータタイプには不向きです。

糖質を制限するのなら、夕食だけにするとか
少しだけにしてくださいね。

 

 

酸っぱい Amla   ヴァータ↓ ピッタ↑ カパ↓


作用:食物に風味を与える。消化力を刺激する。活気を与え、精神(思考機能)を覚醒させ、感覚器官を丈夫にする。

脂っこいものにレモンをかけたりするように、ピッタを増やして消化を促進する働きがあります。

食べ物:レモン、ライム、梅干し、お酢、チーズ・ヨーグルトなど酸味のある発酵食品、トマト、酸っぱい果物。

アーユルヴェーダ さいたま市 味 酸

 

 

 

 

 

 

 

 

 

知性の源であるピッタを増やすので、
知的活動が活発になりやすくなると言われています。

しかし摂り過ぎると、イライラ、嫉妬、不機嫌などを招きやすくなります。


新鮮な生のレモンとライムは、ピッタを増やさずに消化力を上げてくれると言われています。

夏に食欲や消化力が落ちているなと感じたら、食事に取り入れてみたり
食事の20分ぐらい前にレモン汁を入れた水を飲んでみてください。

 

 

 

塩 Lavana   ヴァータ↓ ピッタ↑ カパ↓


作用:消化促進、便秘解消、硬直・結合・緻密性を除去し体を柔らかくする、食物を美味しくする。


塩味は、塩だけです。
なので、醤油、漬物など塩が多い食べ物も、塩味のものとしてあつかいます。

アーユルヴェーダ 味 塩 さいたま市

 

 

 

 

 


適度に摂れば、日常を元気に送り、喜びを享受する積極性、情熱を与えてくれます。
摂り過ぎると、食欲を刺激されすぎてしまい、食べ過ぎによる肥満、イライラ、ほてり、炎症の悪化を招きます。

 

 

辛い  Katu   ヴァータ↑ ピッタ↑ カパ↓


作用:殺菌作用がある、消化力を高める、感覚器官を明瞭にしする。食物を美味しくする。代謝を挙げて溜まった毒素を除去する。
辛い食べ物は、刺激が強いので摂り過ぎに注意が必要です。


食べ物:ショウガ、コショウ、わさび、唐辛子、生の玉ねぎ、にんにくなど。

アーユルヴェーダ 味 辛い さいたま市

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これもピッタを増大します。
摂り過ぎると、性的不能、目の病気、
いわゆる躁状態、(必要以上に社交的になる、落ち着きが無くソワソワする)、短気、怒りっぽくなります。

 

 

 

苦い Tikta   ヴァータ↑ ピッタ↓ カパ↓


作用:味覚を鋭くする、抗毒作用、駆虫作用。皮膚と筋肉を強固にする。消化力促進、母乳浄化、減量。
   苦みには浄化作用があります。
 

食べ物:緑黄色野菜、セロリ、葉野菜、ゴーヤー、パセリ、ターメリック(ウコン)、ジャガイモなどです。
他にもソラマメ、山菜など春先に出る野菜は、苦い味が多くあります。
炭酸水も、苦い味になります。

アーユルヴェーダ 味 苦 さいたま市

 

 

 

 

 

 

 

 

 

苦味は、過剰な食欲を抑えてくれます。
そんなにいっぱい食べたい味ではない、と感じる人が多いと思います。

また、苦みを感じさせる成分には、デトックスや血糖値を下げる働きをするものも多くあります。
なので、減量させる働きがあります。


偏ったダイエットでサラダばかり食べる人以外で、苦い味を摂り過ぎる人は中々いないと思いますが…。
摂り過ぎると、肌の乾燥、若々しさを損なう、疲れやすくなる、無気力、空虚感、自信が無くなるなどを招きます。

 

 

 

渋い  Kasaya   ヴァータ↑ ピッタ↓ カパ↓


作用:鎮静、収斂、分泌抑制、体の水分を消費する。

渋い味、というのはアーユルヴェーダ独特な考え方のようです。
(薬膳では味は5つ)

 

食べ物:りんご、豆類、ナッツ類(の皮)、渋柿、緑茶、紅茶、キャベツ、ざくろなど。

アーユルヴェーダ 味 渋 さいたま市

 

 

 

 

 

 

 

 

この渋みも、苦み同様に過剰な食欲を抑えてくれる働きがあります。
なので、食事の終わりに緑茶や紅茶を飲むのはとても理に適っています。

摂り過ぎると、ガスが溜まりやすくなって、ガス腹、便秘になりやすくなります。


キャベツやブロッコリーなどは、ガスが溜まりやすい野菜です。
アブラナ科の野菜は繊維が粗くて消化しにくいので、ガスが溜まりやすくなります。

なので、よく加熱する、油と一緒に摂る、ガスの発生を抑えるスパイス(クミンやショウガなど)と一緒に摂ると効果的。

 

 

 

6味を摂るのがなぜ大切か


食事の味が偏る = 増えるドーシャが偏りバランスが崩れる → 健康を損なう。感情が偏る(常にイライラ、だるい、不安など)

 

 

6味を摂る = ドーシャのバランスが整う → 心身ともに健康。満足と幸福を感じやすい。

 

アーユルヴェーダ 6味 さいたま市

 

 

 

 

 

 

 

断食や、置き換えダイエットをしてみるとすごくよく分かるのですが
食事を用意しない、摂らないってなると ものすっごくヒマ…。

そのぐらい、思考、感情、行動的に多くのものを食事は占めています。


それが自分へ及ぼす影響の大きさは、言わずもがな。
楽しく、美味しく、幸せになる食事を楽しみましょう。

 

 

 

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