『休むってどういうことだか、よく分からない』
そう言っている人がいて、びっくりすると同時に
あれ?案外自分も分かってないかもしれない、と思いました。
辞書を引いてみたら
『していた仕事や運動を止めて休むこと』とありました。
なるほど。
何かを止めて、休むこと。
さらに調べていくと、
「自」と「心」からなる「息」という漢字は、「自」分の「心」のままに呼吸するといった意味あいがあり、そこから、自分の思い
通りに静かに呼吸してリラックスしている状態。
という言葉を見つけました。
なるほどなるほど。
休息する目的は、疲労を取り除き、生気や元気を回復させることです。
アーユルヴェーダでは、疲労感はワータが増えることで感じると言われています。
なので、疲労感を取り除くとは、ワータを鎮めることとも言えます。
ヴァータを鎮めることをする=休息。です。
◆ ヴァータドーシャとは?
◆ ドーシャって?
ヴァータは『空要素』と『風要素』から出来ています。
『風要素』から想像しやすい様に、ヴァータは呼吸と大きな関わりがあります。
『休息』の、息ですね。
さらに、ヴァータは『動き』にも大きな関わりがあります。
アーユルヴェーダでは、世界に『動き』があるのはワータのおかげ、と言っています。
雲が流れるのもヴァータのおかげ。
ここでいう『動き』とは、とても広い大きな『動き』から、
体内の目には見えない『動き』のことまで
広い範囲でのことを差しています。
それこそ地球の公転・自転も、動き。
低気圧や高気圧が動いて、天気が変わるのも動き。
風が吹くこと、気温が一日のうちで高くなったり低くなったりする、
電車や車が走っていること、
車窓に景色が流れていく。
その動きそのものが、ヴァータのエネルギーです。
『腕を上げる』という動きそのものも、ヴァータです。
そして体内でも、目に見えないたくさんの『動き』が起こっています。
脳からの信号が脊髄、神経を走り抜け、筋肉に伝わります。
神経伝達物質の放出、という動きがあり
受け取った側がそれを受け取り、イオンチャンネルを開くという動きをし、
筋肉組織の収縮という外に見える動きとして現れます。
大きな動きとしては見えなくても
感覚器官から何かを感じているだけでも、ヴァータのエネルギーである動きは生じています。
外界からの音、触感、匂い、温度、味を、感覚器官から取り入れ
それを脳で処理できる電気信号に変えて、神経を通して脳に届けています。
外にあった刺激を、体内に取り入れる、という動きがあります。
動いていなくても、思考しているだけでも動きがあります。
脳内の電気信号の発生という動きもあるし
次々に浮かんでは消えていく、という動き、
今日の夕飯どうしよう、と考えていたけれど、急にやりかけの仕事について考え出す、というように
考える対象そのものが変わっていく、という動き、
Aかな、やっぱりBがよいかな、という結論が変わるという動き。
人間、たくさん動いているものですね。
いろいろ例を考えながら書いて、動きについての文章を読み返しただけで疲れてきました(笑)
これを読んでくれている人も、きっとほんのり疲れを感じたことでしょう(笑)
このように、人間は『動く』が増えると疲れるものなのです。
ただ、生きている限りは心臓も動くし、肺も動く。血液も、神経も、動きます。
動くことは、生きていると言うことです。
なので、休む、休息するとは、諸々の【動き】を最小限にすること。
体の動きを止めること
感覚器官を休めること(目を閉じる、強い匂いは嗅がない、騒がしい音を聞かない、強い味のものを食べないで薄味のもの、締め付けのある服を着ないでゆったりした服を着る、等)
感情を落ち着けること
思考を止めること。あれこれ考えない。
この、思考を止めること、あれこれ考えない。がけっこう難しいよなぁ、と思います。
『休むって、なに??』って感じる位の人は
そうとう疲れがたまっています。
その疲れは、考えすぎであることが原因の多くを占めていると思います。
そういう時は、ぜひオイルトリートメントを受けてください。
オイル自体、ヴァータを鎮める働きがとても強いものです。
体を触ってマッサージしてもらうことで瞑想状態になり、その状態はとてもよくヴァータを鎮めてくれます。
『休むってこういう感じか~~』と体感できること。
それがあると、日常でも上手く休めるようになっていきます。